見込み金額の出し方

出した金額は、画面の数字だけで検算できます。

「この改善で、いくら売上が伸びそうか」を金額で示すのが本ツールの中心です。その数字が信じられなければ意味がないので、計算方法をすべて公開しています。式は1本、仮定は1つだけです。

見込み金額の式は、全カード共通で1本だけ

検出のしかたが違っても、金額の作り方は変えません。この4つを掛け合わせると、カードに出ている金額になります。

実測
不足量

あなたのサイトの実測値に届いていない件数

実測
購入までの通過率

そこから購入に至る割合(実測)

実測
客単価

あなたのサイトの実測値

唯一の仮定
回収率 30%

取り組んでも全部は取り返せない前提

= 回収の見込み

掛ける相手は3つとも「あなたのサイトで実際に測った数字」です。業界平均や外部の調査結果は、金額の計算には一切使いません(理由は下記)。

実例で、1枚まるごと検算してみる

実際に稼働しているECサイトのカードです。「商品ページからカートに入れる人の割合が、前の期間より落ちている」という指摘です。

商品閲覧→カート追加 の転換が前期より落ちている(27% → 24%)
回収の見込み 約¥173,953(回収率30%想定)
カードに出ている数字
商品閲覧→カート追加 の転換率
23.6%
前期 26.8%
-3.2pt
商品閲覧→カート追加 の母数
11,859
この金額の出し方
不足している商品閲覧→カート追加の通過数 11,859 × 3.2pt 379件
× 購入までの通過率 カート追加 2,795 → 購入 1,395 49.9%
× 客単価 売上 ÷ 取引数 ¥3,066
× 回収率 唯一の仮定値 30%
= 回収の見込み ¥173,953

この判定は 11,859件のイベントにもとづいています。

電卓で 379 × 49.9% × 3,066 × 30% と入れると ¥173,953 になります。グレーの細字までカードに出ているので、「379件はどこから?」「49.9%はどこから?」も1段手前まで遡れます。

比べる相手は、必ず「あなたのサイトの中」

「不足量」を出すには何かと比べる必要があります。その比較相手を、外から借りずに、すべてあなたのサイトの実測値から取っています。

他のデバイスと比べる

「モバイルのCVRが4.4%、PC等は14.0%」。同じサイト・同じ期間・同じ計測なので、条件が揃っています。

前の期間と比べる

「先月は26.8%だったのに今月は23.6%」。前の自分に戻すことが目標なので、達成できる根拠があります。

サイト平均と比べる

「このキャンペーンだけCVRがサイト平均の半分」。平均並みが目標です。

リピート客と比べる

「新規客のCVRがリピート客の3分の1」。同じ商品を同じ価格で売っての差なので、伸びしろが見えます。

業界平均や外部の調査結果を、金額に使わない理由

「表示速度が0.1秒速いと売上が8.4%増える」といった有名な調査結果があります。こうした数字を掛けて金額を出すことは、あえてしていません。

あなたが確かめられない

外部の係数を掛けた瞬間、「その8.4%はどこから来たのか」を確かめる手段がなくなります。出典を書いても、その論文があなたのサイトに当てはまるかは誰にも分かりません。

外れていても気づけない

「0.1秒で+8.4%」を5.4秒の改善に当てはめると +453% になります。狭い範囲で測られた関係を広げると、こうして壊れます。自分のサイトの数字なら「さすがにおかしい」と気づけますが、借りた数字では気づけません。

そもそも定義が揃っていない

「カート放棄率の業界平均70%」と、あなたのGA4の数字は、そもそも分母の定義が違います。CVRも直帰率も、ツールと会社でバラバラです。自分の他デバイス・前期となら、定義は完全に一致します。

ただし、業界の知見を一切使わないわけではありません。「なぜその改善が効くのか」の説明や、注意を向けるべき基準としては積極的に使っています。たとえば Google が定義する表示速度の目標値(LCP 2.5秒)は、測り方まで標準化されているので目標として画面に出しています。数字はあなたの実測、理由は業界の知見、という分担です。

カードの金額は4種類あり、意味が違います

「見込み」を名乗るのは1種類だけです。残りは事実の提示で、約束ではありません。

回収の見込み

上の式で出した、取り戻せる売上の見込み。これだけが「見込み」です。必ず「回収率30%想定」と併記し、根拠の表を開けます。

回収の見込み 約¥318,699(回収率30%想定)

規模

実額です。見込みではありません。「このページに、いまこれだけの売上が懸かっている」という事実を示します。

このページの売上 ¥913,622

変化額

前の期間からの増減です。取り戻せる額ではありません。セール直後の反動なのか本当の不調なのかはデータから決まらないので、事実だけをお渡しします。

前期から ▲¥441,000

金額なし

根拠のある金額を出せないカードは、数字を出しません。指摘と事実だけを示します。

(空欄)

「出さない」と決めたもの

どんな数字を出すかと同じくらい、何を出さないかが大事だと考えています。以下はいずれも、計算式としては作れるものの、根拠を説明できないので出していません。

表示速度の点数から金額を作らない

表示速度スコアは複数の技術指標を合成した点数で、「量」ではありません。売上に掛けても金額にはならないので、速度のカードは「このページの売上」という実額だけを出します。直す優先順位づけには従来どおり使っています。

「ここから下は問題」の線を、目標値に流用しない

「1注文あたり1.3点未満なら併売の余地あり」といった線は、注意を向けるための判定基準であって、「1.3点まで上げられる」という根拠ではありません。流用すると金額が根拠を失うので、この種のカードは金額を出しません。

売上が減った額を「取り戻せる額」として出さない

セール直後の反動、新商品発売後の落ち着き、在庫切れ、商品名の変更 ── 減った理由は様々で、取り戻せるかどうかはデータから決まりません。符号つきの事実としてお見せします。

母数が足りないときは黙る

判定の元になる件数が少ないと、割合が不安定になります。そのときは金額を出さず、件数などの事実だけを示します。読めなかったものを、読めたふりで数字にしません。

唯一の仮定「回収率30%」について

不足量・通過率・客単価はすべて実測ですが、「そのうちどれだけ実際に取り返せるか」だけは測れません。ここに30%という保守的な仮定を1つだけ置いています。カードには必ず「回収率30%想定」と書いてあるので、実感と違えば読み替えてください(半分だと思えば半分に、もっといけると思えば増やして構いません)。

この30%は、いずれ仮定ではなくします。当社は自前の計測基盤を持っているので、「モバイルの表示速度を改善したサイトで、実際にCVR差の何%が埋まったか」を複数サイトで実測できます。そこまで到達すれば、見込み金額から仮定がゼロになります。外部の調査を借りていては到達できない場所で、ここが当社の一番の強みだと考えています。

現在: 仮定値(全カード共通の30%) 将来: 自社計測データで実測値に置き換え

よくある質問

この金額は保証されるのですか?

いいえ。改善したときに見込める規模の目安です。だからこそ、どう計算したかを全部公開しています。数字そのものより「その数字がどこから来たか」を見て判断してください。

カードの金額を全部足せば、伸びる売上になりますか?

なりません。同じ訪問者が複数のカードに数えられている(例: モバイルのCVRとカート導線は同じ人を含む)ため、単純に足すと重複します。優先順位を決めるための目安としてお使いください。

思ったより小さい金額が出ます

2026年8月に計算方法を作り直し、根拠を説明できない金額を出すのをやめました。以前より小さく出るカードがあります。かわりに、出ている金額はすべて画面の数字だけで検算できます。

金額が出ていないカードがあります

根拠のある金額を作れないカードです。指摘としては有効なので、事実だけを示しています。無理に数字を捻り出さないのが本ツールの方針です。

回収率30%を自分で変えられますか?

現在は全カード共通の30%です。読み替えていただく前提で必ず明記しています。今後、サイトごとに設定できるようにする予定です。

実際のカードで確かめる

登録不要のデモで、金額と根拠の表をそのまま開けます。

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本ページの内容は現在の実装に基づいています。計算方法を変更したときは、このページも更新します。 プライバシーへの取り組み